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ハープ ローズ




どの精油を使おうかなと、
いくつかの精油のボトルを順に開けて、
素早く香りをかぐ。

順に鼻先に持ってくると、
それぞれに身体の反応が違うのが、いつも面白い。

頭の真中が覚めるもの、喉がすっとするもの、首が楽になるもの。

ローズは、かいだ瞬間、身体の力がとろんと抜ける。

それはもう自動的。

二、三度ランダムにかぐとよくわかる。
力が入っていると思っていないのに、
いつもローズの時に、自動的に、身体はとろんと力が抜ける。

心の好みというものでなく、
身体の反応。



オーケストラで私が一番好きな音は、
ハープ。グランドハープの音ではないかと思う。

チェロも、チェンバロも、パイプオルガンも、
輝かしいホルン、金管の音も好きだけど、

たぶん一番好きな音はハープの音。


たくさんの楽器が鳴っている中で少しだけでもハープが鳴ると、

たくさんの音の中でハープの音が身体に響いて、
自動的に私の身体は自分を忘れてとろんとなる。

深い美しい海の奥からわきだすような音。


しかし心が一番付いていくのはバイオリン。
シルクのつやのような音につられて心はアップダウンする。



私にとってのグランドハープの音は、バラの香りに似てる。

自動的な身体の反応だ。

自分を忘れる。
by moriheiku | 2012-07-05 08:00 | 音と笛のまわり

薫り





過日の演奏会。


オーケストラの中に客演して

強い磁場を出している人を見ていた。


私もあそこで弾いたらいいのに、

磁場につられて。







学校の入学式で、ひとつだけ覚えていることがある。

長い長い行事。どなたかが壇上でされた挨拶。

そのかたのお話のされる様子から、
あまり心のない挨拶に見えた。

そのかたが原稿で読まれる挨拶のことばのうち、
良い香りの中にいれば知らず知らず香りがうつる、
という部分があった。


覚えているというわりにきっちり思い出せない、ずっと前のことだけど、
つまりそのかたは、

講義がなくても、とにかく毎日学校に来なさい、
良い香りがうつるように、
この学校の良いものが知らず知らずあなたがたの身につくだろうから、

というようなことを、せかせかと(と見えた)
原稿を読まれる中で一言おっしゃったのだった。


私は、もちろん、
どこをとってもろくでもない学生だったので、
その通りにはしなかったけれども。


そのことばは、その瞬間薫って、
今も私のどこかで薫る。
by moriheiku | 2009-05-18 08:00 | つれづれ

手作り化粧品 椿油




雅楽の笛(龍笛 竜笛)の手入れに、椿油が使われることがあると聞いた。


椿の油は椿の実から採れる。
椿油は遣唐使船にも積まれて輸出された日本と縁の深い油。

草木が葉を落とす冬も常緑を保つ椿の木は、
古代から日本の歴史の中で独特の意味を持った。
近代から現代になると椿の花が世界中で愛されるようになった。
その油は古くから薬として使われてきた。


椿油は笛にも?と知ってから、
お化粧水のあとの油分補給に、
今までののオイルに替えて
椿油を使ってみることにしたのだった。


椿オイルを使った翌朝の肌は、
きれいなつやがある。
(肌がきれいという意味じゃない。
トラブルだらけでお化粧品を手作りしなければならないくらいで。)

椿油を使った肌のこのつや感は、
今まで使ったどのオイルもかなわない。
つやがあって、肌の表面がねっとりした感じもない。


ただ残念なことに、
私の皮膚には、あまり浸透しないかも。

肌表面は、ありがたや(-人-)、と思うほど良い感じだけど、
私は内側が乾いてしまう。


椿油はメイクのりもすごく良いのに!
ああざんねん。

今の私の皮膚には、もう少し浸透するオイルの方が良い。
あるいは浸透するオイルと組み合わせて使う方が良い。



しばらく使って、
昔から椿油が髪に良いと言われてきたことが
納得できた。

この艶は髪をきれいに見せてきたんだ。
ハリとコシのある強い髪。
って感じ。


椿油は現代も木製品の手入れに使われるが、
古くは、笛など楽器の手入れにも使われてきたというのもわかる気がした。

指は滑らないし。保護する。きれいなつや。
変に水分油分を閉じ込めず音を変えずに腐敗を防ぐ。




古代、遣唐使船に積荷され、
椿油は船便で大陸に渡ったことから鑑みて、
椿油の保存期間についてそう神経質になることもないと感じてる。


化粧品材料店では大抵の商品の保存期間は比較的短く設定されているけれど、
椿油の保存は、古くからの日本人の経験値を採用~。
日本産の新鮮な椿油を使いたい。






古代人にとっての椿
・2008-10-30 地形を旅した 椿
・2008-10-26 樹木と信仰 01 サカキ、ツバキ、サザンカ、オガタマ


薬の流通
・2008-09-21 中世芸能の発生 20 和薬
by moriheiku | 2009-02-25 08:00 | 香 生薬

ハーブの入浴剤




一度にたくさん購入したオーガニックの
ローズペダル(バラの花びら)には、
花びら以外に、がくもずいぶん含まれていた。

花びらだけを取り出して、
お化粧品用にエキス抽出するのはとても大変だから、
お風呂に使うことにした。



入浴前にお鍋にお湯を沸かして、ローズペダルを入れる。
柔らかいのですぐ火を止めてしばらく待つ。
部屋の中はバラの香り。

さわやかな、やわらかい香りがする。

花びらを漉して、成分の溶けたお湯だけ、
湯船のお湯に入れる。



ハーブはなんだっていいけど、
ドライでも生でも
アロマを楽しむならハーブの香りは飛びやすいので、
お湯で出す入浴剤は入浴直前に作るのがポイント。

漉したハーブをポプリを入れるようなメッシュの袋に入れ
お風呂に持ち込むと、浴室を汚さずその香りを楽しめる。
(気にならなければ
 お茶を煮出すパックに入れたまま煮ても良いだろうと思う。)


カモミールは甘く、かわいい香り。

ラベンダーは眠るときに使っているので、
ラベンダーを入浴剤にしようすると、
作っている時から眠るモードに入ってしまう。

ペパーミント、レモンバームなどミント系は
やっぱり夏にいい。
部屋の消臭にもなる。





男性バレエダンサー にしじまかずひろさんが、
生のバラの花をお風呂に入れたりするとテレビで見た。
違和感がない。


トルコの、鼻の高い髭の男性たちが、
八重のバラの花に鼻をうずめている画像や映像を時々見る。
こちらも違和感がない。
こちらは日常だからとても自然だ。






・2009-02-23 生薬のお風呂
by moriheiku | 2009-02-24 08:00 | 香 生薬

生薬のお風呂




お香の原料を、つい集めてしまう。

香木をお風呂には入れないけれども、
薬種系の香の原料は
薬種、つまり生薬で、

抽出して家庭の薬や、
お化粧品用のエキスにもなるし、
煮出して入浴剤にできる。


あれこれ集めた薬種のうち、
香原料でない生薬を入浴剤に使ったところ、
なんだかいつも感じ良く思うのは熊笹。

しかしどの生薬も長期で連続して使わず、
日替わりで使っているので、
ほんとうのところはわからない。



生薬の入浴剤の使い方はハーブ湯と同じ。
入浴前に、生薬を軽く煮出して、漉したあとの成分の溶けたお湯を
湯船のお湯に入れる。

ただ、生薬のこれはハーブ湯のようにアロマは楽しめないから、
むしろ早めに煮出しておいて、生薬の香りが消えたってかまわない。


生薬で作る入浴剤は、
すっきりしたものの方が好き。


生薬は、桑など、お茶になるものも多く
それはハーブも同じだけど、
しみじみ食品、お化粧品、薬、香の境界は重なっている。







・2008-05-14 香と薬 02
・2008-05-14 香と薬 01


・2009-02-24 ハーブの入浴剤
by moriheiku | 2009-02-23 08:00 | 香 生薬

手作り化粧品 本 『お風呂を楽しむハーブ&アロマ』



基礎化粧品作りは、すっかり抽出派になった私。

抽出したエキスを使う範囲を、もう少し広げたい。
西洋ハーブだけでなく、日本の生薬や、身近な生の草木ももっと生かしたい。

という野望を持ち、

抽出系?の掲載がある本を三冊読んだ。


まずこれ。

お風呂を楽しむハーブ&アロマ 古後匡子 著

整った作りだった。

05「入浴のためのハーブとアロマ」では、
 ・日本のハーブ
 ・西洋ハーブ
 ・精油
の3つに大きくジャンルわけされ、
材料になるハーブや草木の紹介と、それぞれの作用があげられてる。

日本のハーブ の項に、
昔から日本で使われてきた四季の草木がとりあげられてる。

これこれ♪

身の回りの草木や生薬のこと、ざっと知りたかったの。


紹介されている日本のハーブは、どれも名前を知っているもの。
蓬、桜、ハコベ、ドクダミ、スイカズラ、ビワ(葉)、桃(葉)、菊、ショウガ、ユズ、松・・。
中には大根(葉)、緑茶などもある。


説明は専門的にならず、さらっとシンプル。

これから日本のハーブ生薬に入門しようという私にとって、
こうした草木をこうして簡単に使えばいいのかとイメージできた。

まず一歩。



この本では、エキスの抽出方法は、

 ・煮出す、
 ・アルコール抽出(チンキ)、
 ・ノンアルコール抽出(1,3 ブチレングリコール、BG)

の三種紹介。

アフターバスコスメ の項で、
抽出したエキスを使ったごくシンプルなローションのレシピもあり。



バスボムレシピもいくつかあるけど、どれもとーってもシンプル。
気持ちに無理せず作れる。
重曹のバスタブクリーナーレシピ(これも大変シンプル)もひとつあり。

つまりこの本は、お風呂のための本なので、
レシピは、お化粧品でなくお風呂もの中心。


多くの写真が使われるような華やかな本ではないけれど、
どこかきれいさがあって、
手元において長く役立つ本だった。





現代の私は、
日本で長いこと民間で生活に使われてきた草木を
身近に生かす方法を知らない。

外国のハーブとアロマも大好きだけど、
環境のためにも、もう少し身近に目を向けたい。


そして古代史が好きだから、

草木生薬等の利用で、
実は、
古代人の生活と感性のプチ「体感」をねらっている。 フフ。
by moriheiku | 2008-07-23 08:00 | 香 生薬

香と薬 番外 香と音



つづき



 
音をきいているのと、香りをきいているのは、似ている。


お香を習うつもりでいたのに、
笛を習っていた。


香道では、香を嗅ぐことを、聞く、と言う。

嗅ぐを聞くと用いるようになったのは、
日本のお香の歴史の中で見れば比較的新しい。


香りの中に身をひたし、香りをたずねる感覚を言葉にすると、
聞くになったのだろう。



香りに心をかたむける感覚は、
音の中にいるのと似ている。





・2008-05-14 香と薬 02
by moriheiku | 2008-05-16 08:01 | 音と笛のまわり

香と薬 05




つづき



薬、アロマ、ハーブ、スパイス、お香、

昔は、身体に取り入れる植物の利用は、今よりも境界がなかった。



手作りでお化粧品を作ってみると、

お化粧品の材料であるあるものが、

食べものであり、嗅ぐもので、肌に付けるものであるとわかり、

境界の認識は薄れ、別のくくりを知る。





お香は薬種の一つで、

宗教的には、邪を払い清める用いられ方がされてきた。


薬と香、薬と宗教、宗教と政治、

それらも現代より混ざり合っていた。




・2008-05-14 香と薬 02
・2010-05-15 中世芸能の発生 310 くすり 呪術
・2011-02-24 中世芸能の発生 382 ビターオレンジ ダイダイ(橙)





つづく
by moriheiku | 2008-05-16 08:00 | 香 生薬

香と薬 04



つづき

 
吉野から熊野にかけての峰々は修験の地で、
山上ヶ岳山頂近くには、役行者(役小角)が開いたとされる修験道の根本道場、
大峯山寺山上蔵王堂がある。


私は吉野から熊野にかけての山中は度々訪れるけれど、
山上ヶ岳は女人禁制なので私(女)は行くことはできない。

私は男だったら、絶対長い休暇には来て山伏(修行体験)をしたと思う。
(社会人山伏 ←けっこういる。どうして男の人皆がやらないの?
 せっかく男に生まれたのに。不思議~~~。)



日本の各地に残る役行者(役小角)の伝説は、
やはり全国にある空海伝説のようなものだろう。

不思議な伝説や出来事は、
すでに象徴や記号となったかつて実在した一人の人間に結び付けられた。

範囲を広くして、猿丸太夫や人麻呂が、
そうした象徴だったことも推測される。



・2008-11-13 楽と祭祀 10 柿本人麻呂


つづく
by moriheiku | 2008-05-15 08:01 | 歴史と旅

香と薬 03





つづき

 
奈良時代に活躍したといわれる大和の役行者(役小角)は、
修験道の祖と言われるスーパースター。


今も販売されている大和の薬、陀羅尼助は、
役行者がはじめに作ったと伝えられている。(高野山では空海が作った伝わる。)


紀伊半島の真ん中、山の中、道路沿いに盛んに陀羅尼助の看板を見かけるようになると、
ああ大峯山近くに来たと思う。




役小角は、
『続日本紀』他に、大和国葛城上郡茅原(※奈良県御所市茅原)生まれとある。
加茂(鴨)氏につらなる人らしい。

つまり、
大和国葛木のあたりには、もともと、
生薬を使い薬を作ることに長けた人々が居たのだろう。


古代、土地の豪族葛城氏(加茂(鴨)氏を含む)らは、
後に政権を確固とした飛鳥に腰を据えたヤマト王権と
覇権を争ったと思われる。


役小角は賀茂氏、葛城氏側の人だった。

怪しい呪術で人々を惑わした、
そう覇権に勝って正統となった側に記録に残る。


人の流入と対立、文化の流入と対立、の構図が見える。


長い時間のうちに混ざり合う。
しかしよく見ると、痕跡が生きて残ってる。


つづく
by moriheiku | 2008-05-15 08:00 | 歴史と旅