地形を旅した 笛吹神社 天磐笛



つづく


笛吹神社、御由緒から
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『笛吹連(当社を守る神主家の先祖)の櫂子は火明命の後にして崇神天皇の十年、建埴安彦を討ちて功あり、天皇より天磐笛を賞賜せられ笛吹連の名を命ぜられる』
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のところ。


私は笛を習っているから、
「天皇より天磐笛を賞賜せられ笛吹連の名を命ぜられる」
を、興味深く思う。

天磐笛。あめのいわふえ。

天の、と名の付く、特別な石の笛。石笛。


各地の縄文遺跡から石笛らしきものが出土する。
けれども、それが本当に笛かどうかはわからないのだ。
石笛とされるものの写真を見ると、
どうしてこれが笛と判断できるのか疑問が残る。
ただ祭祀に石が使われていたことや、
石笛が祭祀に使われたという話だけがある。

今ある石笛の周波数は、
人の耳には音として聞こえない高い部分が多く、
それがお能の笛に似ているなんて話を前に聞き、
面白く思って音楽考古学の本をいくつか読んだものだった。




歴代天皇の始めての新嘗祭である大嘗祭には、
占に笛吹神社の波々迦木(ははかのき)が使われていた。

笛吹神社は、
占と関係があるようで、
音楽と関係があるようで、
火・製鉄と関係があるようで。

今の私が面白く思っているのは、音楽のこと。


つづく
by moriheiku | 2008-11-01 08:04 | 歴史と旅
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