中世芸能の発生 36 声明しょうみょう 東大寺修二会(お水取り)



つづき

聖武天皇の御世、天平勝宝4年(752年)、
東大寺の大仏開眼供養会に、
声明(聲明 しょうみょう)で
『四箇法要(しかほうよう)」』がされた記録が残る。


現代の日本で声明とは、
主に仏教の儀式に、
僧侶が経や真言に節や旋律をつけて唄う声楽合唱をことを言う。


声明について最初にあげたように
もともとの声明は、古代インドの5つの学問分野のうちの一分野。
声明は音韻、文法、修辞、文学、音楽を学ぶ学問ジャンルだった。



古代日本で、仏教を学ぶためにサンスクリット語は必要。

奈良時代には、五明のうちの声明が、
学問的にも取り入れらていただろう。


東大寺の大仏開眼供養会でされた声明は、
雅楽、舞楽、色々な音楽や舞とあわせて行われた。


現在の
東大寺修二会(お水取り)の声明(しょうみょう)は、
その頃の響きを伝えるものらしい。


中世芸能の声の節に大きな影響があった声明のこと、
まだほとんどわからない。
まるで雲をつかむようなかんじ。
少しづつでもわかるといいな。




・2009-09-11 中世芸能の発生 199 「聲明」と「声明」

・2009-09-12 中世芸能の発生 200 声と身体
・2009-09-13 中世芸能の発生 201 陀羅尼 三昧

・2008-09-27 中世芸能の発生 34 声明しょうみょう 古代インドの五明



つづく
by moriheiku | 2008-09-28 08:01 | 歴史と旅
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