中世芸能の発生 07 仏教思想の核



つづき

仏教は、それまでに日本に入ってきてはいた。


朝廷に正式に伝えられたのは六世紀、
宣化天皇あるいは欽明天皇の時。

だがそれまでも、
大陸との往来はあり、
人々や文物と共に仏教も伝わっていたと考えられる。

・葛城国と倭国 06
・山岳信仰 01
・山岳信仰 02



正式に朝廷に伝えられた仏教は、
官の仏教として成長した。

朝廷外に伝わっていた仏教は、
古来の自然信仰、山岳信仰、道教天文等と混ざり合い、
雑密につながる独自の信仰体系を形成していた。


日本古来の自然信仰の神は、罪と救済は説かない。
仏教は、もともと人の罪業と救済の論理の宗教だ。

伝来して時を経ない頃の仏教は、
神祇の神々のような外来の神の一つのように認識されていた。

しかし徐々に仏教の思想が理解されはじめた。

つづく
by moriheiku | 2008-09-07 08:00 | 歴史と旅
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