鈴とオガタマ




つづき



神楽、巫女舞などでよく使われる
10個ほどの鈴に柄を付けた鈴は、
実のついたオガタマノキ(オガタマの木)の枝を模したものといわれる。

オガタマノキはモクレン科で芳香のある白い花が咲く高木。

ずいぶん古くから日本に自生していた木なんだ。



天宇受売命(あめのうずめのみこと)が天岩戸の前で踊った時に
その実のついたオガタマノキの枝を手にしていたとい言われる。

榊に似た葉で、神社に植えられていることが多い。

榊同様依代となる木で、神前に供える木。




オガタマノキを漢字で書くと、招霊木と書く。
しかし、文字を使わないころの、音が大切だったことを重視するのがいい。

「おがたま」は「おきたま」「よぎたま」「おぎたま」から音が変化したものだそう。
意味はいずれも、招く、呼ぶ、霊(タマ)。


へー。
木がそういう姿なのかしら。

何か理由があるだろう。
神社で気をつけて見てみよう。




鈴の音は、神を呼び、邪を払うものとして神事に使われるが。

縄文期に出土する古い土鈴?は、音が出てなかったのよね。


長い間に、鈴のあり方が変わったっかもしれない。





・2007-10-18 鈴と種

・2009-10-07 中世芸能の発生 212 鈴 太鼓


鈴の音が聞こえるような 桐の花。 鈴。命の祝福。
・2011-04-19 中世芸能の発生 387 桐の花 自然という底流
神話のアメノウズメノミコトの採り物って結構時代が新しいものある。
新旧入り混じっていて時代の変化とともに採り物が変遷したことを感じられて興味深い。
鏡とか、金属だし。



こもって再生する命。 種。
・2011-09-01 中世芸能の発生 411 こもる こもりく 参籠 たたなづく青垣



・2009-08-16 中世芸能の発生 187 和琴
・2009-08-17 中世芸能の発生 188 作仏聖 円空 棟方志功
・2010-02-13 中世芸能の発生 279 ヌ琴


・2009-10-05 中世芸能の発生 210 ささ 神楽声
・2009-10-06 中世芸能の発生 211 ささなみ


・2008-08-13 さ行
・2009-05-01 中世芸能の発生 122 ささら


・2007-10-11 日本列島音楽はじめ
・2009-08-01 中世芸能の発生 182 芸能の始め


・2009-11-08 中世芸能の発生 239 さぶるこころさまねし
・2009-11-19 中世芸能の発生 246 翁 神さびる



古代人にとって神聖な植物
・2008-10-30 地形を旅した 椿
・2008-10-26 樹木と信仰 03 植生と文化の分岐
・2009-12-17 中世芸能の発生 267 一つ松 声の清きは

・2010-02-04 中世芸能の発生 268 古代における聖性とは


・2010-03-16 中世芸能の発生 297 土地の木




タマ タマシヒ の概念の変化
・2010-06-25 中世芸能の発生 332 類感から魂の概念への移行 翡翠(ひすい)
・2010-07-05 中世芸能の発生 333 二種類のタマ
・2010-07-06 中世芸能の発生 334 タマシヒ 魂 天分 才能 生命力 霊力
・2009-12-09 中世芸能の発生 261 たまふり たましづめ 鎮魂





つづく




 
by moriheiku | 2007-10-18 08:01 | 音と笛のまわり
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