骨折り

 

オリーブオイル、バルサミコ、ワイン、レモン、ミツバ、シャンパンビネガー、練りゴマ、生ハム、ハーブ、スパイス類・・・たぶん人より使う頻度が多い食材。
 
 
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先日パオ母(母親)が大きなお茶会の時、階段から落っこちて、腕の骨を折った。
救急車で運ばれたのであるが、その日の夜に家に戻った。

顔の片側は腫れ上がりおそろしい色に変色しているが、顔面の骨折はなく、
脳みそは今のところ大丈夫なようだ。

片腕は、松井選手のようにあらぬ方向へ向いていたそうだが、
今は普通の方向を向いている。

骨が折れたのは右腕の手首の関節に少々かかるくらいの場所。
複雑骨折ではなかった。



たまたまこの日、わたしはパオ(実家)へおじゃまする日だった。
パオ家へ入ると誰も居らず、
家の中は、
今、家を出て行きました、って気配がした。

それでいつものようには兄のドラム部屋(で笛の練習をさせていもらっている)に行かず、
外の様子もわかる部屋に居た。


弟の奥さんと、兄と、兄の奥さんと、ぽちぽち断片的な情報を交換し合い、
だんだん様子がわかった。
搬送先と、怪我の様子がぼんやりわかった。
父が自宅で連絡を受け、搬送先の病院へ向かったようだ。


この几帳面な父の、靴の並び方や、ハンガーにかけたジャケットの姿がどうも。
連絡を受けた時に父が使っていたらしい、とある道具の、コードのしまい方が、
しまってあるんだけどどこかいつもより、、、なんというか揺れているんで、
何かあったと思った。

この人のこれも、役に立つことがある!


兄と弟は、仕事先から病院へ行くらしい。



病院へ行ったら、パオ母の右腕に仮の添え木?があてられていた。
顔が、、ひどく膨れているね。


救急の先生が現れ、
だいたいこんな感じってことを、パオ母や我々に言った。


パオ母、一言目 「字は書けますか。」


私 「この人は、習字を教えているんです。」




数日後に手術する。
母はあとから来た弟に

「あなた、ごはん作れるかどうかより、まず習字のこと言ったらしいね。」

と言われていた。アハハ。





あとで


パオ母 「これで習字とも、オサラバか。」

私  「オサラバって、、、今時ない言葉。
     こうなったら、口で書くとか。」

パオ母 「そういう人も居るわね。」



この人は、物心つく前から習字をしていた人で、
筆で字をかかない日がめずらしい。

教えるより何より、まあそういうことだ。


脳みそや他が無事でよかったよ。
この日は、実は父の方が疲れたのではなかろうか。



腕は、完全には治らず、今後
思うように字は書けないかもしれない。
がんばってほしい。




転落するところと、救急車で運ばれるのを見たお茶の先生やお仲間が、
様子を見に病院へ行った、とおっしゃって、パオへ立ち寄られた。

「ぜったい入院してると思って病院へ行ったわ!」

「私だったら死んでいてもおかしくないわ。」


アハハハハ!

ところがどっこい。



「おさわがせしました。ご心配おかけしたごめんなさいね。
 今○○さんと○○さんには電話したところ。」

(パオ父に「心配されてるだろうから、早く電話しなさい。」と
 手元に受話器を渡されようやくかけた。)




夏の間、朝から、朝食と一緒にこの人たちの夕食分まで作って、
ぐるぅぅぅーーーっとまわって届けることにした。

できない日はできないけど。
キビシイ。


しかも、普段私の多く使う食材は、ぜんぜん、この人たちの好みと重ならないのだ。


それは彼らにとってもキビシイかろう。





─── <夕食> ────







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by moriheiku | 2007-07-11 08:00 | つれづれ
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