ここのところ本を多く読んでいる。 感じたことを打ちたくてたまらなくなるけど、読むペースに全然追いつかない。 読書感想文をきらいと思ったことはない。 もちろん全然上手には書けない。 感じたこと感じた形を、ひたすら文字に置き換えることに重心あり。 文章をわかりやすく書くとか、構成とか、そういう方向に向かわないので、 いつまでたっても文章は成長しない。 本だけに関わらずだけど、 興味深かったこと、胸を打たれたかたちを、 いつまでもいつまでも書いていたい。 絵や写真と同じ。 以前、谷川俊太郎さんのお話だったかと思うが。 谷川俊太郎さんの、ある詩の絵本が大好きな子供が、 谷川俊太郎さんにはじめて会った時のこと。 子供は谷川さんに会った途端、 その絵本の中の文(詩)を全部、最初から最後まで、全部のことばを、 そのまま谷川さんに言ったそうだ。 涙が出そうになった。 それは、谷川さんのその本が本当に好き、と言っているんだ。 それは、谷川さんの詩ではあるけれど。 詩を読んでそのまま感じたことを、まるごと伝えようとした言葉だ。 絵本を読んでいる時の気持ちを、そのままを、 そのままの気持ちを谷川さんの詩にのせて、 丸ごと言って谷川さんに伝えているんだ。 読んでいる時の気持ちを、全部伝えたくてたまらないから。 だからどこも省けないんだ。 折形の本の中に、こんなフレーズがあった。 『およそ、人の敬意というものは、極めればすべからくここに辿り着くのではないだろうか。 あなたのように生きたい、と。』 なぜかそのフレーズを思い出した。 先週末は帰宅途中にNHKのキャラクターグッズのお店に立ち寄って、 NHK-BSキャラクターななみちゃんのぬいぐるみ他を買った。 甥のりょがお2才へのお土産。 りょがちょふは、ななみちゃんが大好きなので。 私はりょがおのお母さんのさんちゃんに電話した。 さんちゃんにもう夜だし電話をりょがおに代わらなくていいよと言ったんだけど、 さんちゃんはりょがおが「もうむこうでにやにやしてるから」と。 「だ~~れだ。もももちゃん(※わたしのこと)だよ~~。」 と言ってりょがおに電話を代わった。 代わった途端、りょがおは、 「ぱんたぐらふが でんきをとおって でんしゃがうごきましゅ」 「しんかいそく はやーーい ○○ゆき ふつうでんしゃ」 「おぶつぞう」 などなど怒涛のように言っている。 私は 「うん。うん。そうなの。早いの。」 「うん。うん。わぁ、えらいねえ。」 「おぶつぞう、きれいねぇ。」 (以前遊んだ時、たまたま新聞に、 どこかの展覧会の展示物の仏像がついていたのを、おぶつぞう、と教えた。) 後ろでさんちゃんの声がする。 以前私のあげた、電車の写真がついている駅のちらし(汗)を 電話のところに持ってきているって。それを見ながら 「しんがたとっきゅう ぱんたぐらふ(・・云々・・)」 一緒に居て覚えた言葉を、なんどもなんども言っている。 たぶん、りょがおは、わたしのことが好きなんだと思う。 理由はわからないんけど。 私のことを好きなんだと思う。 はかないことだろうと思う。その気持ちは。 小さい人のことだから。 でもなんのとりえもない私が、 そんな風に人に好かれることがあるなんて。 ただただ好かれることがあるなんて。 私は、さんちゃんとりょがおのことが好き。 それだって理由はないんだ。 にいにいちゃん(兄)が結婚すると聞いたときから、 はじめて聞いたまだ一度も会ったことのないさんちゃんのことを好きだったし。 りょがおが生まれる前からりょがおのことが好きだった。
by moriheiku
| 2006-09-08 08:00
| 言葉と本のまわり
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