『第三の脳』 皮膚は考えてる 04



つづき


 
脳とは何?


情報受容、処理の要。
脳は、感じ、考え、判断し、行動する指示を出す臓器。。だろうか。



「じゃあ消化器も同じだ」と消化器の研究者が言った。
消化器も、感じ、考え、判断し、行動するんだから。
内臓は第二の脳だ、と。


モルモットの消化器を、入り口から出口まで、
つまり口から肛門まで取り出して培養液に漬けて生かしておき、
その消化器のみの状態で何が起きるか観察する。

入り口に錠剤状のものを押し込んでやると、
取り出された消化器の管が動き始めて、
入り口のものを中の方にぐりぐり移動させ、
やがて出口から出てくるそうだ。

消化器も、感じ、考え、判断し、行動する指示を出す臓器だ。



そこで筆者もおっしゃる。
じゃあ皮膚も脳と同じだ。と。
皮膚も、感じ、考え、判断し、行動する。
皮膚は第三の脳だ、と。




心はどこにあるのか。

それは脳にある?


脳の言語野を通さない感覚は、言葉にならない。

内臓や、皮膚で判断した情報は、言葉にならない。

それは言葉にならない暗黙知である。


“「知性」あるいは「こころ」の有無を決める決定的境界がない”

“脳だけがこころをつくるのではない”






皮膚も含めて、人は、脳からの指示に影響を受けると思われがちだが、

逆もいえる。


皮膚で起きることは、神経や免疫系、循環器系、内分泌系など様々な前身システム、
さらには私たちのこころにまで影響を与えている可能性がある。

脳が人に影響を及ぼすように、


皮膚が人に影響を及ぼす。




第三の脳



つづく





─── <夕食> ────







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by moriheiku | 2008-03-19 08:01 | 言葉と本のまわり
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