つづき いくつもの県を過ぎる移動の長い日は、 国が変わるのを肌で感じる。 道を過ぎながら幾度も、 ああ別の国(土地)に入ったなー、と思う。 土地によって色が違う。 地形や気候、土や植生、生物などのありようが、総合的に、 空気の肌合い、色の違いに感じられるんだろう。 坂を越えて空気がかわる、 ここから別の土地、と思う峠を、 あとで地図を見たり、 路肩の朽ちたような小さな看板に ○○坂と書かれた名を見ると、 ああそうか、ここは△△と□□の さかい だから さか なんだ。 さか(坂) は さかい(境) の さか だと身体で実感できる。 さかい の さか は、 かならず坂道でもないけれど。 峠の さか は 土地の さかい が実感しやすいから、 大昔、人々が、 こうした風土の感じを神と考えるようになってからは、 別の土地に入る際、土地の神に 幣(ぬさ)などを手向け(たむけ)て入ったのもわかることだ。 手向け(たむけ)した坂が、峠(とうげ)と呼ばれるようになった、 峠(とうげ)は、地面のたわむことからとも、 手向け(たむけ)からきているとも言われる。 ・2011-01-27 中世芸能の発生 379 根元 峠の手向け 和歌 ・2007-11-06 手向山 紅葉の錦 ・2008-07-29芸能の発生 古代~中世 04 和歌と祝詞 土地のさかいで 幣の代わりに通行料 関所 ・2009-04-16 中世芸能の発生 108 武士の狩猟民的性質について 手向け 幣 祝詞としての和歌 ・2009-03-05 中世芸能の発生 82 和歌と宣託 紀貫之 ・2009-03-06 中世芸能の発生 83 山柿の門 大伴家持 ・2009-03-26 中世芸能の発生 93 歌の展開 ・2009-04-08 中世芸能の発生 102 和歌の神 住吉大社 ・2009-08-19 風土 ・2008-01-17 みつ 07 ひくま つづく
by moriheiku
| 2009-08-18 08:00
| 歴史と旅
|
ファン申請 |
||