中世芸能の発生 26 惣村



つづき

荘園内に暮らす人々は、自治意識を持った。


それまでは
経営する耕作地(名 みょう)ごとに点在していた家々を、
自分たちで守りを固め一致して物事にあたれるよう、
住居区域に集めて生活する。
「惣村」の形態になった。


惣村では、決め事は惣村の構成員、全員参加の寄合いで話し合い、
多数決をとる合議制。

惣村内には法律があり、それも惣村の構成員で定められた。

強い結束力を持った。



何か事が起これば、
惣村の全員が団結して積極的に物事にあたる自治意識が、
一揆につながる。



惣村は、
荘園の下でただ支配者と労働者が居住しているものでなく、
一つの自治体だった。



ニュースで、災害時の避難所に聞く公民館や集会所は、
中世にはじまった自立した熱い自治体がルーツと思えば、
ぐっとくる。

つづく
by moriheiku | 2008-09-24 08:00 | 歴史と旅
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