弓と自然





以前弓道をしていた。


足踏み、 胴造り、 弓構え、 打起し、 引分け、 会、 離れ、 残心(残身)


八節があるが、子供のころは何も考えずただ動作していた。
今日の今まで、会(かい)を開(かい)と思っていた。

矢をつがえた弓を頭上で引き分けて
顔の横まで下ろしながら、弓を弦を開く。
全開になった、その時が会だから。


きりきりと弓を引きしぼりながら、集中し、
完全に会になる直前、
身体と空間のフォーカスが合う。

会の時は、何も考えていない。

顔は的の方向を向き、
どこかで的を見ているが、
何も考えていない。


何もない。自分もない。

集中することは、拡散していること。

樹木の間に居る時によく似ている。





・2006-07-08 鹿革 弓
・2006-05-04 弓道



・2008-09-04 身体
・2006-12-17 突き詰めること
・2007-04-25 失せること



・2008-06-03 自然と我 06
・2008-06-01 自然と我 04 古代の信仰
・2008-05-31 自然と我 03



・2009-09-12 中世芸能の発生 200 声と身体
・2009-12-08 中世芸能の発生 260 呪術・宗教と身体感覚
・2009-12-07 中世芸能の発生 259 類感 感応



・2009-07-06 中世芸能の発生 165 捨身
・2010-06-18 中世芸能の発生 327 ことば 倭文 薬 捨身 自然のイノチとの一体化



・2008-07-12 コード
by moriheiku | 2008-08-24 08:01 | 言葉と本のまわり
<< 水の匂い 琥珀 >>