中世 04 思想


つづき



現在、日本の伝統文化と言われる代表的なもののうち、
中世に形を成したものは多い。
茶道、華道、数奇の文化、能楽とか。


私は和歌をほとんど知らないわりには、なんだか和歌が好きだから、
現在までその伝統はつながっていないけど、
中世に形成され流行した連歌にも少し心が向く。



中世は多くの思想家(宗教家)を輩出した。

個人的には興味を持ちずらい中世の中で、このことは特別で、
その人たちに展開された思想はともかくエキサイティング。わくわくする。

新しい宗派を開いた
法然(1133-1212) 
親鸞(1173-1262) 
栄西(1141-1215) 
道元(1200-1253) 
日蓮(1222-1282)  
寺に属さず、踊り念仏し、各地を遊行した一遍(1239-1289)
他々・・。


短い期間に、濃密に展開された思想。
時代に次々咲いた思想の花。

高校の社会科の授業で私ははじめてこの人たちの一連の思想を知った。

そこにはアウフヘーベンがある。

こうした人々の思想は、
生と死の渦中に生きた人々の、
真摯な生き様に生まれた切実な思想だけれども。

同時に、言葉は概念を生む、そのめくるめく喜びや楽しさも、
この時代の仏教思想に今も強く実感する。




不安定な時代、方向の定まらない中で何かを求めた人々の、
切実さの先に咲いたもの。


私は、思想が展開していくのを見るのが好き。
刻々と変化する思想の天気図の中に立っているのは好き。


つづく
by moriheiku | 2008-07-20 08:00 | 歴史と旅
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