アイコン



花は季節のアイコン。


駅の裏手の家の塀をこえて、
オオデマリの真っ白なポンポンがあふれていた。

クリーム色モッコウバラのアーチ、
街路のハナミズキ。

古い家の板塀のヤマブキ。

パオの藤棚の藤が咲いた。

牡丹が匂う。



山間の、田んぼのむこうに一本、
枝を広げた桐の大木がある。

みごとな薄紫の花が咲いている。


桐は、高木。
幹、枝とも、伸び伸びと、バランスのとれた姿形に育つ。

枝の先に付く花は、いくつかの花が集まって円錐っぽくあり、
高い枝という枝についたそれぞれが
昇り藤のように上にむかっているように見える。

家紋とされた由がわかる。

桐はそういう木、香る花だが、
この頃はあまり見ない。




草ものでなく木の花を、
一日に20種類くらいは見かける。

冬からのの名残の花もまだあれば、初夏のさきがけの花も咲く。

花の季節。



季節の移り変わりを知らせる木の花々。季節のアイコン。


しかしこうして目にする多くの花々のうち、
もとから日本に自生していたものはほとんどない。

手の加わらない花の多くは、
野草のように控えめ。






桐の花
・2009-04-27 古い山
・2010-04-06 今日見た花
・2009-04-18 桐の花
by moriheiku | 2007-04-22 08:00 | つれづれ
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