つづき 都祁で水音を聞いて、 泊瀬の上流を下り、宇陀の芳野(よしの)川を上流へたどった。 吉野川の川上で、速い瀬に立ち、 宮滝から象の小川を少しさかのぼって、 その先の吉野山の、青根ヶ峯下の水分で雨にあった。 私は天皇の系譜に特に興味はなくて、 ただ身体に、水や自然を呼びたかっただけだけど、 都祁で長田王の山辺の御井の伝承地を通り過ぎ、 小夫で天武天皇の娘で壬申の乱後に 伊勢の斎宮となった大伯(大来)の名残の化粧壺を見たのをはじまりにして、 まわった土地が土地だけに、その時代の周辺にふれることになった。 古来の鵜飼の意味の実感も増した。 水の道は、土地の筋。 土地の筋は、古い道なのだ。 吉野で水から山へ思想が移ったところで、帰宅。 川をさかのぼりくだりしながら、 同時に時代を行き来した。 ・2009-02-28 波の跡 ・2010-10-17 水の旅 都祁 山辺の御井 ・2010-09-02 中世芸能の発生 353 ことほぎ 自然 ・2010-08-30 中世芸能の発生 352 滝 木綿花
by moriheiku
| 2010-11-04 08:00
| 歴史と旅
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