水の旅 吉野 金峯山寺




つづき


水分神社から下っているうちに雨は小雨になった。

吉野葛のお店で、みんなへのお土産も買って、自分にも買った。

吉野の本葛と葛のお菓子。お干菓子はきれい大好き。
お、お、お、重・・・。こんな、重くなるんなんて。

お店に併設の、以前にほんの数回訪れたことのあるカフェ風で
見晴らしのいいお店で、葛切りとお菓子とお茶をいただいた。


雲が切れて青空がのぞく。
雨が上がった金峯山寺は人が沢山訪れていた。

吉野山の中心の、修験道のお寺。
秘仏の御本尊が公開中で、同時にイベントがされていて、
お堂に上がる時靴を入れる袋で金峯山寺マークのエコバッグをいただいた。

受け取った護摩木にお願いごとをどうぞ、とのことで、
迷って一つ書いた。


御本尊の前でお坊様がお話をされているところだった。
お話しはもう終わりの方だったけど、端っこの方で少し聞けた。
お話に、真剣な心に向き合う気持ちがする。

宗教ってなんだろう。と思った。
自然の中で行をする修験道。
自然の中で何事かを感得していくという点を、
少し共感できる気がするけれど。
(でもそんなふうに思うのは修験道に対してあまりにも僭越だけど。)

もしも自然の中に気付くという共通点があるとしたら、
こうして信仰を持ち日々励んでいらっしゃる方々と私の決定的な違いは、
私は自分に特別な加護があると思えないところだろうか。

他のすべてと同じように空気を吸い栄養をいただいて生きる。
それ上の特別な加護は自分自身にはおこり得ると思わないところだろうか。

加護のありなしは他と同等。
虫のように鳥のように生きて死ぬ。それで十分私には上等すぎる。


ただし加護を意識しない分、私はとても不安定だ。
そして切実な願いをもたないほど、今私はぬるく、生きているのだろう。



金峯山寺エコバック。護摩木ストラップ。
さすがデザインが、男、って感じ~。

修験道。男の国かな。




つづく
by moriheiku | 2010-11-03 08:00 | 歴史と旅
<< 水の旅 水の旅 吉野 吉野水分 雨 >>