楽曲の中の、韻について。

Mr.Childrenのボーカルで作詞作曲する桜井さんは、韻で遊ぶことは好きだそう。

「たぶんボクはことば以上に、発したい声に出したい響きっていうものが、ことばの意味より大事なことなんだと思うんですよ。」

「すごく最近ボクが思うのは、書道とたぶんすごく似ているんだと思うんです。どのくらいのここはかすれ具合で書いて、どのくらい液を飛び散らして、太い線ここは書くというその表現がまず一番大事。だからそのことばがどういう意味でっていうのは、また二の次、なんですね。」

「同じ響きなのにまったく真逆の意味をもってたりすることが、韻が成功した時の、そういうのが書けた時のよろこびではありますね。」


私は書のことを知らないので、書の本質はどういうものかわからないけど。

ことばの音の響きにあることばの力は、少しわかる気がする。


桜井さんは、
ことばの表面上の意味の組み合わせで、意味を作るのでなく、

ことばの表面上の意味を超えて、
ことばの音に心を一致させて表現することができる人なんだと思う。


この、ことばの音と心の一致は、
ことばの本質にごく近いものだと思う。



ただの駄洒落でない、韻で遊ぶことの深みと楽しさを知っていることは、
ことばの本質に近く、さらにそれを操ることができること。

ことばに深く関わっている人のことばだと思った。





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by moriheiku | 2010-07-03 08:00 | 音と笛のまわり
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