中世芸能の発生 243 里人にとっての山の神



つづき


弥生時代頃、海の向こうから稲作文化が入り田畑の耕作が広まると、
山は耕作に重要な暦・太陽と、水源を司るものの意味を増した。

例えば各地の水源近くにある水分神社、水分神への信仰は、
稲作、農耕の広まりと重なっていると思う。



豊かな生命を育む山の土や養分が川に運ばれて、
下流の土は肥える。

飛鳥時代にはすでに、燃料として山の木を伐りすぎて、
下流に洪水が頻発していた。

海にとっての山同様、
昔は、山の豊かさは平地の豊かさでもあった。



山がちな日本で、
時代が移っても、山は人々の生活に密接な意味を持ち続けていた。



つづく
by moriheiku | 2009-11-17 08:00 | 歴史と旅
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