中世芸能の発生 210 ささ 神楽声



つづく


『万葉集』に「神楽」の文字がある。
万葉仮名で「神楽声」「神楽」「楽」と書いて「ささ」と読む。


本田安次によると、
『万葉集』のこれが「神楽」の文字が文献に見える最初という。

知らなかった。



本田安次の文
“<神楽声>とも<楽>とも書き、これを<ササ>と読ませているのは、小竹(ササ)やサアサアの掛声によろうのではなく、巫女が神を呼ぶ颯々(サツサツ)の鈴の音ではなかったかと思われる。”


あっ。


何かに打たれるような感じがした。



何かはわからないが、
何かがつながった。



この一文は私にとって大切な示唆となる。




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つづく
by moriheiku | 2009-10-05 08:00 | 歴史と旅
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